古都奈良の古本屋 智林堂書店のブログです。店主代理が綴る、本と人との一期一会な日々♪      近鉄奈良駅から徒歩5分ほど、もちいどの商店街内。不定休。11時から18時半頃。0742-24-2544


by nara-chirindo
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「今日は雨でもいい」

今日は雨でもいい。
それは山本善行さんの名言であります。

古本屋にとって雨降りは憂鬱なもの。
どうしても客足がにぶりますからね。
でも、自分自身の店は休業日で、しかも、今日は思いっきりよその古本屋をめぐるぞっと決めていた日なら。
そう、その日はむしろ雨でもいいのです。
お客さんが少なくて、ゆっくりじっくり見ることができるから。

というわけで。
古本ソムリエ、あるいは古本界のゴッドハンドこと山本善行さん、お友達とご一緒に、本日奈良の古本屋めぐりにいらっしゃいました。
(きりりんさん、はんのき中村さん、ありがとうございました!)
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いつもおしゃれな山本さん。
今日の靴は銀色のスニーカー。
かっこいい。

山本さんが棚から本を抜く、また戻す。あるいは手元に抱える。
その一連の動作を店番席から見るともなしに眺めるうち、私はある衝撃の事実を発見してしまったのでした。
なんと、まったく音がしないではないですか!
言葉で表すなら「(スッ・・)」でしょうか。
人によっては「ザッ」とか「ズリッ」とか「グシャ(←帯、破れたんちゃう?)」とか。
なにかしらの摩擦音はあって当然ですよね。
隙間なく本の並んだ棚から一冊を抜き出すのですから。
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横向けに積まれた本が上に乗っかってたって、問題なし。
うまく角度をつけて「(スッ・・)」。
思わず見とれてしまう、なんとも優雅な手つき。
文字通り、優しくて、雅び。
大事に大事にあつかってくださっているのが、よ〜くわかるのです。
本のほうでも山本さんに選ばれるのを待っているような気がする。
そうか、古本を愛する山本さんは古本にも愛されているんだな。
相思相愛。
道理で、レジに運ばれてきた本たちは、どこか誇らしげなのでした。

私もあんな風に本を慈しむことができる人でありたい。
希有な、素敵な光景を見せていただきました。

そう、そんな今日は、雨でもいい。
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by nara-chirindo | 2010-03-09 22:18 | 智林堂にて