左右で別々に本を見ていて、てっきり他人同士だと思っていたお客さんが寄り添って出て行くので、あらお連れさんだったのね、ということが時々あります。
そういえばなんとなく雰囲気の似通ったおふたりだったと、後から思って納得しきり。
ご夫婦に限らず若いカップルでも、やっぱりどこかしら似てくるもののようです。
もちろん仲良く並んで話をしながら本を選ぶおふたりもいらっしゃって、ほほえましいです。
この本なつかしいね、とか、これ面白そう、とか。
うちの本がおふたりの会話をはずませる糸口になってくれるなら、こちらも本望ですよ。
ちょっとだけましになりました。
私の胃袋の中で、いま一体何がおこなわれているのだろう・・?
<お知らせ>
私の体調不良とは関係ないのですが、智林堂書店は明日金曜日
臨時休業させていただきます。
明後日土曜日は夕方4時頃に閉店させていただきます。
4/1日曜日からは平常通り11時〜19時営業です。
どうぞよろしくお願いいたします。
レンタサイクル派の人々に次から次へと追い抜かれつつ、石舞台へ。

巨石と巨石の間は結構すきまがあるのですね。
馬子の呪いを畏れたにしては雑な造りのような・・?
中に入るとひんやりしていました。
石舞台の周りは広い草原になっています。
腰をおろしてちょっと休憩。

かたわらではミツバチがせっせと花粉を集めていたり。。。

カエル嫌いの方、ごめんなさい。
かわいいちびアマガエル発見。
春ですなあ!
人が増えてきたのを機に腰をあげて、お次は亀石を目指します。
自転車も楽しいものだけど、歩きならではの味わいってものがあるよねと半分負け惜しみを言いつつ、そろそろ疲れの出てきた足をだましだまし進みます。

ようやくたどりついた亀石、意外と大きいです。
もっとちんまりしたイメージだったのですが。
顔はなかなかラブリー。
すぐ横にある無人販売所で、はっさくとビタミン大根なるものを購入。
出発点の甘樫丘まであともう少し!
さてここで大好評(誰に?)、ご当地マンホールシリーズです。


色がきれいですね。
亀、やっぱりラブリーです。
最後は甘樫丘頂上展望台にまで登って、歩き倒しの明日香村紀行を終えました。
効率よく村全部を巡りたい方には自転車が良いかも。
名所はあちらこちらに点在していますので。
でも、時間も体力もあるし、行きあたりばったりでもいいわ、という方はぜひのんびり歩いてみてください。
のどか、の一言に尽きますよ。
まずは甘樫丘に車を置いて、あとは徒歩でまわる覚悟。
スニーカーのひもをむすび直して出発です。
田園風景が広がる方へ向かいます。

あぜ道には小さな草花が春の陽射しを謳歌していました。


「ひょうひょう」というお店でお昼ごはん。

感じの良い読書スペースと、お庭もあります。

お料理は野菜や雑穀がメインのよう。ヘルシーです。


内装は奈良ロカシカカフェに少し似た感じの、くつろげるお店でした。
お次は石舞台古墳をめざします。
観光客は多いのですが、皆さんレンタサイクルかタクシーで移動されているようです。
歩いている人とはほとんどすれちがわずでした。
途中、酒仙堂ご主人に教えていただいた「アトンおもちゃ館」が。

キャッチフレーズは「懐かしいおもちゃのドリームランド」「あなたが子供時代に遊んでいたおもちゃに出会える場所」。
とっても面白そうなのに、月曜休館で残念でした。
さてさて、あまりに長くなりすぎたので、続きはまた明日ということにさせていただきます。
水虫じゃないですよ。
しもやけになってしまったのです。
今時めずらしいですか?
もともとしもやけ体質で、小学生の頃は毎冬、手足が真っ赤にふくれていたものでした。
大人になってからは、よっぽど厳冬の年のみ、足だけですがなることがありました。
今年はこれだけ暖冬だ暖冬だといわれているのになぜ??
きっと、昨秋から智林堂の店番を始めたからだと思うんです。
足元はそりゃもうしんしんと冷え込みますから。
しもやけになってから慌ててくつしたカイロなんて貼っても遅いんです。
なっちゃうともう温めてもかゆいだけで。
冬のさなかより、暖かい日もあるこの季節の方がつらさ倍増です。
というわけで、店番中の私はすました顔でお客さんと応対しつつ、机のかげでは右足で左足を、左足で右足を、むぎゅ〜っと踏みつけてはかゆみと闘っているのであります。

せっかく買った本を濡らしてしまうかもと思うと、また今度にしとこう、となるのでしょうね。
ちなみに、パン屋さんも雨の日は売り上げが伸びないそうです。
これまた濡らしちゃうと台無し、外でも食べられないし、といったあたりが理由なのでしょうか。
私はなぜかパン屋の早朝アルバイトが好きで、今までに三軒ほどで働いたことがあります。
朝食代わりに前日残ったパンを食べさせてもらえるお店もあって、雨の翌日は楽しみだったものでした。
だからというわけではないですが。
私は雨の日がそんなに嫌いでもないのです。
すべてが降りこめられている風景は静かで、心を落ち着かせてくれます。
降り始めは良い匂いがして、深々と深呼吸したくなります。
小学校の図書室で、木の床と古い本からたちのぼっていた雨の匂い。
私にとって、郷愁を誘われる香りの記憶のひとつです。
草木もうるおって、いきいきしているようです。
ひと雨ごとに春が近くなると思えば、雨もまた楽し、ですね。
ここだけの話、店主も昔々のほんの一時期、翻訳の勉強をしたことがあったようですよ。
私もちょっとだけ考えたことがありました。
本が好き、語学も嫌いじゃない、自身に作家の才能はないが文学にかかわる専門的な仕事をしたい、とくれば当然視野にはいってくる分野です。
学生の時、とある翻訳事務所がアルバイト募集をしていて、意気込んで電話をかけたことがありました。タッチの差で直前にかけてきた女の子に決めたからと断られました。
あの時もし私が数分早く行動していたら、今ごろ翻訳業界で活躍していたかも?
いやいやそんな甘いものじゃないらしいですけどね。

『世界の翻訳家たち』 異文化接触の最前線を語る
辻由美 著 1995年 ¥600
世界各国で活躍する翻訳家のインタビュー集。ドイツやフランス、 ベルギーやルーマニア、旧ユーゴスラヴィア出身など多種多様な 翻訳家達が、誇りをもって自分の仕事を語る。
各国の翻訳事情、問題点にも言及。
私は帯の文章が気に入ってこの本を手にとりました。
「言葉への限りないこだわりと
愛情を示しつづける
翻訳文化の担い手たち」
そう、言葉にはこだわらねば!
翻訳業にたずさわることはもうないとしても、ブログの文章だって、友人へのちょっとしたメールだって、けっしておろそかには書くまいといつも心がけています。